食品衛生法とは

キャバクラ・ホストクラブ・スナックを含め、飲食業はお客さんに対して飲食物を提供するので、当たり前ではありますが、衛生的でなければなりません。そのためには食品や調理器具の清潔性を確保しなければなりません。そこで、食品の安全性の確保を目的とした食品衛生法は、飲食店を開業・継続するにあたっては、都道府県知事の許可が必要であることを定めています。実際の申請を受け付ける窓口は保健所になります。

余談になりますが、マクドナルドの原田会長は、マクドナルドの初期改革として、QSCVという品質、サービス、清潔さ、バリューという4つの標語をかかげました。それくらい、清潔さは大事ということでしょう。

「飲食店」というとレストランや食堂を思い浮かべますが、食品衛生法施行令35条で定義づけられています。法律の文言上、「その他」食品を調理師、又は設備を設けてお客さんに飲食させる営業と書いてあるので、飲食を提供するのであれば文言上例示されていないカレー屋やカツ丼屋も飲食店にあたります。ですので、キャバクラやホストクラブも飲食店に該当します。したがって、ホストクラブを開業する場合には、保健所へ申請し、「飲食店営業」の許可を得なければなりません。

参考:食品衛生法施行令35条1号
「飲食店営業(一般食堂、料理店、すし屋、そば屋、旅館、仕出し屋、弁当屋、レストラン、カフエー、バー、キヤバレーその他食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業をいい、次号に該当する営業を除く。)」

衛生的な職場

食品衛生法は、飲食店営業について求められる施設の基準について、各都道府県の条例で定めなければならないとしています。各都道府県とはいっても、おおまかなところでは、それほどの違いはありません。ただ、建物の構造については、場所、建物、区画、面積、床、内壁、天井、明るさ、換気、周囲の構造、ねずみや虫などの防除など細かく基準が定められています。


食品衛生責任者の資格の取得が必要

前述のように、ホストクラブを開業するためには、まず食品衛生法関係の手続きが必要になります。そして、その施設ごとに食品衛生責任者を置くことが必要です。食品衛生責任者に就任する資格は何通りかありますが、おもなものとして、@調理師、栄養士、製菓衛生師などの資格があることや、A都道府県知事の指定する食品衛生責任者要請講習を修了していること、が挙げられます。食品衛生責任者要請講習では、公衆衛生学・衛生法規・食品衛生学について、6時間以上の講習を受けます。受講費用は教材込みで1万円程度です。